創造性の源泉への羅針盤を探る
id(イド)とはラテン語で「それ」の意。転じて、精神分析における「人間が生まれつき持っている無意識の本能的衝動、欲求など精神的エネルギーの源泉」のこと。「わたしたちが創造的であるために、心と身体の奥底にある創造性のイド(id/井戸)へとつながるには、何をすればいいのか」というテーマについて、「アーティスト」と「僧侶」という対照的な二人が自身の創造プロセスをもとに語りあった。
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id(イド)とはラテン語で「それ」の意。転じて、精神分析における「人間が生まれつき持っている無意識の本能的衝動、欲求など精神的エネルギーの源泉」のこと。「わたしたちが創造的であるために、心と身体の奥底にある創造性のイド(id/井戸)へとつながるには、何をすればいいのか」というテーマについて、「アーティスト」と「僧侶」という対照的な二人が自身の創造プロセスをもとに語りあった。
気がつくとすぐにやってくる2030年という極近未来、「広告」という言葉は何を意味しているだろう。テクノロジーとクリエイティブという共通の武器をもって「広告クリエイティブ」の枠組みを拡張している二人が思い描く、「企業と人とのインタラクション」を軸にした広告の未来図。
演劇人界隈には、「儲けてはいけない」という空気感が漂いがちだ。しかし、それは演劇の可能性を狭める考え方なのかもしれない。演劇の考え方は、人々の生活を変えることにも役立つのではないか。物語をつくる、意味を付与する。表現したいという欲求を、押さえることはできない。舞台を変え、見せ方を変えることで広がる世界。クリエイターたちの社会彫刻の技法を誘うセッション。
テクノロジーの終わりない進化を創造的に乗りこなす落合陽一が体現している表象と感覚の現在地。テクノロジーと社会の変革を教育者として先導してきた伊藤穰一が見通す、AI時代がもたらすフィロソフィーの変化。「AIを操り、AIと体験を与える」クリエイティビティが加速度的に一般化されていく世界では、人間らしい初期衝動が問われていく。その表現の進化において、理論化と実践化のスパイラルは止まらない。
海外でも高く評価される三人の映画監督が、プロならでは視点からお互いの作品の魅力について語り合い、続けて、それぞれが自身の「創造のプロセス」について解説。衝動、企画、脚本、撮影、美術において、三者三様にまったく異なる映画に対する思想とプロセスを共有しながらも、強い共感の波がお互いを襲う。独自な世界観を持つ個性と魅力の「種明かし」をしているような、刺激的なセッションになった。
気鋭のラッパー#KTちゃんからの質問に、AIラッパーがアンサーの歌詞を生成し、初音ミクがラップとして歌ったコラボレーション企画。AIラッパーがリリック内につくりだした韻が初音ミクのパフォーマンスに説得力を与え、初音ミクのパフォーマンスがリリックの余白からメッセージへの共感を生みだす、AIの「創造性」を見せつけられるセッション。
多摩川へと続く清流、秋川が創り出す渓谷沿いに位置する檜原村。この東京唯一の村*は、秋川・多摩川流域をひとつの文化圏と捉え直すことで、東京における創造性の源泉のひとつになろうとしています。地域と創造性、村における創造性、流域と創造性、都市と村の循環で生まれる創造性について、檜原村の内外から集まったプレーヤー五人が語り合うセッションです。 *島しょ部を除く
自分の足で土地を探求すること、生身の人間に出会い深い対話を重ねること、感受したことを足場に借りものではない言葉を紡ぐこと。全人格的なヒューマンスケールの編集プロセスが、人々が体験したくなる求心力を生み出す源泉になる。編集術というハウツーを超えて、編集の先に何を追い求めるのか、ものづくりの根底にある信念や美学、行動哲学を言語化し合うセッションになった。
“オーガニックの母” アリス・ウォータースが日本のスローフードの人と場を訪れたドキュメント映画を上映し、農・食にそれぞれの立場から向き合ってきた三人が語り合う。アリスが語る「ファーマーズファースト」の理念や、地産地消と響き合う日本古来の農や食文化、地域や都市での実践、生きる力としての料理力など、人が生きる根本である農と食を再生していくヒントが垣間見えたセッション。
第一線で活躍する四人が、自作のクリエーションと広告制作、二つの「つくるとは何か?」について語り合う。クライアントやチームと共につくる広告ならではの面白さや必要になる能力、仕事に重ねる想いなど、確固たるクリエイティビティとフィロソフィを持つプロの実感がこもったトークが繰り広げられた。
「実際、映画をつくっている時には、のこる・のこらないを考える余裕はない」という細田監督の第一声に始まり、松嶋先生の「絵画やフィルムといったフォーマットがのこることより、物語やコンテンツというナカミがのこることこそが大事だ」という、「文化遺伝子」へとテーマは発展した。「3ヶ月という寿命の広告表現」をつくり続けてきた側と、数百年の時を越えて作品を再発見して現代に問う立場、そして数年おきに新作を世に問いつづける映画監督とが熱く語り合った60分。
写真で一言やフリップ大喜利の生みの親である倉本美津留。その着想の原点はシュールレアリスムたちの遊びにあったという。ヒトの脳をぐらぐらっと変えてしまう笑いとアートを混ぜる試行を繰り返してきた倉本美津留が、アーティスト江頭誠の創作ルーツに迫り、言葉にならない葛藤や無意識の表現欲求、驚喜性を掘り起こしていく即興ダイアログ。毛布が生み出す母性的で、祝祭的で刹那的な世界観に包み込まれながら、創造欲と勇気をもらえる60分。
今、映像を作るとはどういうことなのか。今、映像作家でいるとはどういうことなのか。 大ヒット作『First Love 初恋』の脚本家・監督であり、日本の映像クリエイティブの最前線を走る寒竹ゆり。彼女の鮮やかな作品の背景に広がる、思想、創造性の地図、物語の設計、演出技法、音楽、美術の宇宙。寒竹監督の、巨視的な作家哲学と微視的な芸術性に触れ、会場の多くのクリエイターたちが自身の製作観を強く揺さぶられる体験になった。
身体とは何か?人とは何か?それは、痛みを感じるということ。AIにはまだ、それがない。しかし、AIが身体性を獲得した時、人とAIの関係は新たなフェーズに突入する。AIは人の創造性を冒すのではなく、パートナー。しかし、そうした制御をするハンドルを人間がいつまで握り続けていられるのか?絶妙なバランスを成立させる境界線について、技術と演出の大家が語り合うセッション。
ラップや書籍、番組製作など言葉を真ん中に「変節点」を生み出すクリエイターTaiTan。ストーリーテリング、クリエイティブディレクションそして菓子店経営と「食」起点のクリエイティブで時代を刷新し続ける平野紗季子。Podcastを発信の軸にし、社会の中でこぼれ落ちている価値に光を当ててきた二人の次世代クリエイターが、「創作の源泉」と「創造性のこれから」を語り合う。
宇宙が放つエネルギーと対峙して、本能の赴くままに、目の前の物体を叩く。「ツクリテの、言葉にならない言葉」から創造性の輪郭を探ってきた二日間の締めくくりは、言葉と対極にある動物としての人間の魂を呼び起こす、プリミティブな情動を突き詰めたパフォーマンス。オーディエンスそしてUoCの空間が、SHIUTAが呼び起こした渦へと巻き込まれていった。
国際広告賞の枠組みを越え、まさにいま世界を牽引している「創造性の祭典」へと進化したカンヌ・ライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル。CEOのサイモン・クックをUoC主宰・市耒健太郎が迎え、クリエイティブシーンの最新動向、AIと創造性のこれから、さらには「今こそ社会が創造性を必要とする理由」について語り合う、創造性の学校UoCの意義へと立ち返る対話のセッション。
UoC TOKYO Campus